手筒花火の点火棒の「ロービ」と、火を使った狼煙で情報を伝達する方法「狼火(ロウカ)」。新しいブランドに「ロービ」で火を灯し「狼火」のように目印となりブランドの存在を地域から全国に伝達していく意思を込めて、私たちのブランドを「狼火(ロウビ)」と名づけました。



祭りを包むで「かばんって読むの?」と疑問に思われるでしょう。「包」(Bāo)は中国語でかばんの意味。狼火のブランドテーマに掲げる祭りの「ワクワクや興奮を包む」という意味を込めて「祭包」という字で独自の表現をしています。


伝統生地「三河木綿・刺し子」と祭り文化の灯を絶やさないためには、人々に忘れられない存在にしなければならないと狼火は考えました。消防半天や祭り半天は着る人が限られるので、多くの人が毎日使う「祭包(かばん)」を創ることに。生地の良さを伝えながら祭り文化も伝える方法として、私たちにとって一番身近な手筒花火の祭りの感情をテーマに3兄弟妹が「凛 – RIN – 」「熱 – NETSU – 」「弾 – DAN – 」を3つの火柱にそれぞれの祭りの感情を表現した祭包をデザインしています。3兄弟妹で製造まで行う狼火では、製造工程でも「残す、伝える、つなぐ」の精神を常に心に抱き出来上がっていく祭包に私たちの意思を着火して一人ひとりにお届けします。花火を揚げるのは祭包を持ち歩いてくれる「あなた」。強烈なハネで焼き跡が残るくらい使って「残す、伝える、つなぐ」仲間になってください。



狼火は伝統生地と祭り文化を「残す、伝える、つなぐ」をビジョンに掲げる祭包ブランドです。昔からの技法を守ってきた職人さんや祭りを守る地域の人々の気持ちを背負いながら達成していくことは大変ですが、お祭り好きの3兄弟妹が立ち上げた狼火のモットーは「毎日を祭りのように生きろ!」。祭りの日のワクワク感や楽しさや、人と人、地域や職人さんとの繋がりを大切にしながら祭包作りをしています。本業の祭り半天・祭り衣装の縫製技術と独自の感性で祭包を創り出し製造工程においても毎日祭りのようなワクワクドキドキを感じながら祭包の製作に励んでいます。「わっしょい!」の掛け声で、人と人の輪(わ)を背負い、話(わ)を広げ、笑(わ)を増やす存在になり、「残す、伝える、つなぐ」狼火の群れを豊橋から日本、日本から世界へ広げていきます。





「凛-RIN」担当の妹、ユウコ。テーマカラーは紫。祭の朝の静けさや手筒奉納前のお清め、花火点火までの暗闇などの静寂を表現した祭包をデザイン。「熱-NETSU」担当の兄、コウイチテーマカラーは赤。祭に懸ける人の興奮や手筒奉納中に降りそそぐ火の粉など情熱を表現したデザイン。
「弾-DAN」担当の弟、タカシ。テーマカラーは黄色。祭の日の人々が弾ける姿、手筒花火のクライマックス「ハネ」の爆発音など弾ける感情を表現した祭包をデザイン。
それぞれの得意なことを活かしつつ苦手なことをカバーし合って毎日祭包を製作しています。



「三河木綿・刺し子」「注染手ぬぐい」「伴天生地」「帆前掛け」など地元や近隣地域で昔からの技法で職人さんが作り続けている生地を祭包しています。私達の祖父と父が「帆前掛け」を織る工場を家業していた一家で育った3人。織機の音や綿の匂い、ミシンの音が体にしみついています。それぞれの生地の用途や歴史を伝えていくことも私達のミッションの一つです。




手筒花火の最大の特徴は、揚げ手が自分の手筒花火を毎年一から作ること。自ら手筒花火に適した形状と年齢の竹を取りに行き、寸法に合わせ切って縄を巻き、火薬を詰め込む。代々受け継がれてきた工程を一つ一つ丁寧に、仲間との信頼関係を築きながら完成させます。
私たちのモノづくりも、手筒花火を作る工程のよう。
自ら祭包の形状と機能性を考え、代々祭り伴天に染め上げられてきた個性豊かな色で染めた地場産の刺し子生地と伝統ある遠州の注染染め手ぬぐいを使い、ミシンの一針一針に集中しながら仕上げていく縫製までの工程を、一つ一つ火薬を詰めるように丁寧に手作業で、兄弟妹 3 人の信頼関係の下、つくりあげています。